昨日はお昼はピアニスト安達朋博くんのコンサート、夜は土居裕子さんの出演されている舞台「おたふく」を見に行ってきました。
山口いづみさんと二人で、芸術鑑賞な1日でした。
安達朋博くんは、2017年に日本デビュー10周年を迎えられ、
その10周年にちなんだコンサートのファイナルが昨日でした。
ロアラブッシュで、ランチをいただいてからのコンサート。
空間も素敵だし、ヘップルホワイト様式のニューヨークスタインウェイがあるんです。
とってもまろやかな音色でした。
安達くんのピアノはとにかく繊細で美しいです。
彼が指先を鍵盤に落とす瞬間に光のシャワーがブワーッと広がるんです。
残念ながら、近くの建物が工事中で、音がちょっとうるさいなと思っていたのですが、安達くんが1音弾き始めた瞬間に、全く気にならなくなりました。
素晴らしい〜。
クロアチアの作曲家の曲をいつも弾いてくれるのですが、ペヤチェヴィッチの「花の一生」は目をつぶって聴きました。
自分のまぶたの裏に現れる待雪草や、すみれ、すずらんや、忘れな草、バラや赤いカーネーション、百合、菊がどんなところにどんな風に何本くらい咲いているのか、音を聞いた瞬間に見えてくる情景を楽しみました。
そして安達くんの「エリーゼのために」はその曲の背景まで話をしてくれるので、どんな風にこの曲ができたか、それを知った上で聞くことができます。
とても大人な、とても切なく美しい「エリーゼのために」。
彼の弾くエリーゼのためには格別です。
普段のホールコンサートではあまり演目に入らないというE.モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」の曲も弾いてくれました!
大好きなんですよね、この映画。曲がほんとに素晴らしい。
ロアラブッシュには大きな桜が飾られていて、室内にいながら、安達くんのピアノと満開の桜を楽しむことができました。
夕方からの舞台までに少し時間があったので、恵比寿のお店でコーヒータイム。
ここ、お花屋さんとカフェが一緒になっていて、色とりどりのお花のそばでコーヒーが楽しめました。
いづみさん、なんだか嬉しそうにメール打ってましたよ。
お花はいいな。ほんとに癒されます。
夜は、私の故郷宇和島の大先輩・土居裕子さんが出演されている舞台「おたふく」を観劇してきました。
山本周五郎さんの作品は、情景が細かく目に浮かぶんですよね。
壤晴彦さんの語りがまた、いいお声でうっとりでした。
主人公のおしず役の土居裕子さん。
あまりに役とぴったりで、何度も「これは裕子さんのための役ではないか?」と笑ってしまいました。
裕子さんの笑い声は、鈴がコロコロと鳴っているようで、心を軽くしてくれます。
大好きです。
この笑い声を聞くと、私はどうしても思い出すのが、ミュージカル「星の王子さま」で王子役を演じられた時のキラキラした笑い声です。
裕子さんはいつまでもお若くて、そして声が変わらない。
声が若いっていいなあ。
「おたふく」
心温まる作品でした。
昨今の派手な舞台に比べて、地味な舞台作品だとは思いますが、こういう作品、日本人の心にはじーんと響いてくると思います。
途中の舞もとても美しく、見惚れました。
至る所に演者さんの鍛錬の賜物のような技が散りばめられていて、素晴らしかったです。
こういった作品に多くの方に足を運んでいただけるようになるといいなあ。
昨日は、山口いづみさんとずーーーと一緒な1日でとても穏やかな気分になれました。
いづみさん、いつも本当にありがとうございます!