近藤芳正さんの一人芝居「ナイフ」観劇してきました。
悪意もあちこちに蔓延るこの世の中で
いかに自分自身を、大切な人を守っていくのか、お互い支え合うのか。
胸がずっとギューっと掴まれたままで、苦しかったです。
お子さんを持つ親御さんならば、こんなことが起こったら堪らないです。
悪意が集団で襲って来るとき、果たして自分はそれに耐えられるのだろうか。。。
一人じゃとても耐えられる気がしない。。。
主人公が持っていた小さな小さなサバイバルナイフは、心に隠した小さなナイフ。
なんの役にも立たないかもしれないけれど、きっと、それが心の支えになっているの。
それは「星の王子様」のバラが持っているたった4つの小さなトゲのようだなと思いました。
バラにとっては身を守る大切な武器。
人間もきっと、人それぞれ、己を守るなにかを心に持っているのかな。
自分がこの人の立場だったらどうするかな、どう感じるかな、と全登場人物に感情移入してました。
全登場人物を近藤さんお一人が演じているのに
その全ての登場人物に感情移入してるって、、、
すごい、、、。
近藤さんから
今生きているみんなへ
エールを送ってもらってる気がしました。
弱さも全部愛で包んでもらった感じがしました。
近藤さんのカーテンコールの優しい笑顔に救われました。
悪意に負けない心を持って、いや、もっと大きな何かで、自分を、大切な人を、守りたいです。
あ、音響の貫さんに会えたの嬉しかったー!
つぼるさんにも!
原作は重松清さんの「ナイフ」
私がアルケミストの井尻慶太くんと一緒に舞台音楽を担当させて頂いた近藤芳正さんの舞台「相思双愛」も、二つの原作のうちの一つが重松さんの作品でした。
なんだか勝手にその頃のことも思い出しました。
このような時期に、この作品を上演・開催して下さった水戸芸術館の井上桂さんはじめ、スタッフの皆様に感謝です。
見れて良かったです。