宇和島を発つ前に、父の実家・丸良呉服店にまた立ち寄りました。
昨日も立ち寄ったけど、伯母と記念撮影したくて、また立ち寄りました。
とてもとても淋しいことなのですが、
実は丸良呉服店は、この7月で閉店することになりました。
これまた淋しいことですが、今の時代、和服が売れないのです。
好きな柄の反物を選び、きちんと仕立ててもらったお着物は、ずっと長く着られるものです。
最近は粗悪な生地も出回り、そちらの方が安いので、そういったものの方が購入しやすいというのは確かですが。
これまた、きちんとした職人さんたちのお仕事が無くなっていくということでもあります。
そのまま日本文化の衰退にも繋がっていくでしょうが、これは今に始まったことでもないと思っています。
祖父が始めたこの丸良呉服店。
早くに無くなった祖父の代わりに、5人の子供を育てながら、祖母が守り続けてきたお店です。
それを伯母がまた大事に守り続けてくれました。
創業して68年ほど経つそうです。
伯母の年齢ほどの年月を経たこの丸良には、たくさんの思い出が詰まっています。
私が赤ちゃんの頃は、呉服もよく売れた時代で、店では手が足りなかったので、私の両親もお店を手伝っていました。
私は呉服屋の奥の座敷に寝かされていた赤ちゃんだったようです。
反物の匂いや、シュッシュッと反物を巻き上げる音は、私にとってはとても懐かしいものなんです。
あぁー、淋しいなあ。
今年に入ってすぐ、閉店することを告げられた時は泣いてしまいました。
ずっとそこにあり続けるということは、変化し続けているということ。
丸良も時代と共に変化してきましたが、今の形態での丸良は、もうすぐ終わりを迎えます。
たくさんの皆様に愛して頂いたこと、心から感謝申し上げます。
宇和島の和霊大祭がある7月、お祭り頃までは営業しておりますので、残り4ヶ月ちょっとですが、是非お立ち寄りくださいね。
今日立ち寄ると、伯母が、夏のホームドレスを縫っていました。
これ、浴衣の生地で作る部屋着なのですが、私たち家族は夏はずーっとこれです(^^)
丈夫で、汗をよく吸い、洗濯してすぐ乾く。
何より楽チンで、綿素材が着心地がいいのです。
夏は寝巻き代わりにも私はこれ( ´ ▽ ` )ノ
色んな柄があるでしょー。
写真のちっさいホームドレスは2歳児くらいの子が着るサイズのものです。
汚れても食べこぼしても洗濯しやすいので、何枚も注文する方がいらっしゃいます。
夏に向けて、伯母が縫っているホームドレス。
私も今年はどの柄を縫ってもらおうかなー。
体のサイズに合わせて作ってくれますよ。
お気軽にお尋ねくださいね。
ふー。
帰りの飛行機でこれを書きながら、涙が出ちゃった。
作ってもらったお着物に、たくさんの思い出を詰め込もう。
そして大事に着ていこうと思います(^^)
丸良呉服店の孫として生まれたことで、通常よりは着物が身近なものでした。
心から感謝です。